はじめて利用するときや、まだ慣れていないときって、
「こうしてほしいな」と思っていても、うまく言葉にできなかったり、
恥ずかしくて言えなかったりすることってありますよね。

実はそれ、とても自然なことなんです。
僕もこれまでに、言いたいけど言えなかった…という気持ちを抱えた方にたくさん出会ってきました。

無理に言わなくても大丈夫

一番大切なのは「言わなきゃいけない」と思い込まないこと。
沈黙や表情、体の反応からも、こちらはサインを受け取ることができます。

「気持ちよさそうにしているな」
「少し緊張しているかな」
そういう変化を敏感に感じとって、合わせていきます。

伝えやすい方法を選んでいい

声に出すのが難しければ、
軽く「うん」とうなずいたり、
触れてほしいところに手を導いてくれたりするだけでも充分です。

また、カウンセリングやXのDMのやり取りで
「強いのは苦手です」「やさしいのが好きです」
という程度でも書いておいてくれると安心につながります。

少しずつ慣れていけばいい

最初から完璧に希望を伝える必要はありません。
回を重ねていくうちに、自然と「これ好きかも」「ここは苦手かも」が見えてきます。

その過程ごと楽しんでいただけたらと思います。

僕の役目は「汲み取ること」

セラピストの仕事は、ただ言われたことをするだけではありません。
相手の表情や呼吸、雰囲気を感じとりながら、
心地よい時間を一緒に作っていくことです。

だから「言えなかったらどうしよう」と不安になる必要はありません。
むしろ、言えない気持ちごと安心して委ねていただければ大丈夫です。

きっと「言えなかった自分」に気づいたときも、
「あ、それでも伝わってたんだ」と思える瞬間があります。

それを重ねていくうちに、少しずつ声にしていけるようになる。
僕はそんなふうに寄り添っていきたいと思っています。